「急性弛緩性脊髄炎」の流行シーズン目前、米CDCが注意喚起

急性弛緩性脊髄炎(acute flaccid myelitis;AFM)と呼ばれるポリオに似た疾患の“流行シーズン”を目前に控え、米疾病対策センター(CDC)が全米の医師に注意を喚起している。CDCが発行する「Morbidity and Mortality Weekly Report」7月12日号に発表された報告書によると、米国では2018年、41州で233人がAFMに罹患し、史上最悪の罹患者数を記録した。CDCによれば、AFM症例の報告は8月から10月に急増するため、今から警戒しておく必要があるという。
“「急性弛緩性脊髄炎」の流行シーズン目前、米CDCが注意喚起” の続きを読む

重症感染症罹患で脳卒中リスク上昇か

皮膚や呼吸器、消化器、血流、泌尿器など広範囲にわたる部位の感染症にかかると、脳卒中の発症リスクが高まる可能性があることが、米マウントサイナイ・アイカーン医科大学神経内科准教授のMandip Dhamoon氏らの研究で明らかになった。特に尿路感染症の罹患は脳卒中リスクの上昇と強く関連することが分かったという。研究の詳細は「Stroke」6月27日オンライン版に掲載された。
“重症感染症罹患で脳卒中リスク上昇か” の続きを読む

温暖化の新たな脅威、「人食いバクテリア」感染例が増加

気候変動によって暖かい海水が北上し、「人食いバクテリア」とも呼ばれる細菌が、米国デラウェア州とニュージャージー州に挟まれたデラウェア湾に流れ込んできていることが明らかになった。米クーパー大学病院のKatherine Doktor氏らが「Annals of Internal Medicine」6月18日号で報告した。
“温暖化の新たな脅威、「人食いバクテリア」感染例が増加” の続きを読む

医学生のスマホは院内感染の温床?

スマートフォンなどの携帯電話は、今や医療現場で欠かせないアイテムの一つとなっている。しかし、医療現場で使用される携帯電話は院内感染の原因となり得ることが、ウエスタン・サンパウロ大学(ブラジル)教授のLizziane Kretli Winkelstroter氏らが実施した研究で示された。同大学の医学生が使用する携帯電話から得たサンプルの40%で、院内感染の主な原因となる黄色ブドウ球菌が見つかったという。この研究の詳細は、米国微生物学会(ASM Microbe、6月20~24日、米サンフランシスコ)で発表された。
“医学生のスマホは院内感染の温床?” の続きを読む

糞便移植で感染症による死亡例、米FDAが警告

健康な人の便に含まれる腸内細菌を患者に移植する「糞便移植」は、さまざまな疾患に対する新たな治療法として広がりつつある。こうした中、米食品医薬品局(FDA)は6月13日、糞便移植を受けた患者で死亡例が発生したことを発表。糞便移植には、重篤な感染症のリスクを伴う可能性があると警告を発出した。
“糞便移植で感染症による死亡例、米FDAが警告” の続きを読む

ロタウイルスワクチンに1型糖尿病予防効果?

乳幼児の急性胃腸炎を引き起こすロタウイルスのワクチンを接種すると、胃腸炎だけでなく、1型糖尿病の発症予防につながる可能性があることが、米ミシガン大学のMary Rogers氏らの研究で示された。推奨される用法、用量でロタウイルスワクチンを接種した子どもでは、接種しなかった子どもに比べて1型糖尿病の発症リスクが約30%低いことが分かったという。研究の詳細は「Scientific Reports」6月13日オンライン版に発表された。

この研究は、全米をカバーする医療保険データを用い、2001~2017年に生まれた計147万4,535人の小児を対象に、1型糖尿病の発症率を分析したもの。なお、米国では、2006年にロタウイルスワクチンは定期予防接種に組み込まれた。

その結果、2006~2011年に生まれた子どもでは、ロタウイルスワクチンを推奨通り計3回接種すると、未接種だった場合に比べて1型糖尿病リスクが33%低いことが分かった。また、2012~2016年に生まれた子どもでは、同ワクチンを推奨通りに接種すると、未接種の場合に比べて1型糖尿病リスクは54%低かった。一方、同ワクチンの接種が推奨される回数に満たない場合には、1型糖尿病リスクの低減はみられないことも明らかになった。

Rogers氏は、今回の研究結果は、ロタウイルスワクチンの接種で1型糖尿病を予防できることを証明するものではなく、あくまで関連が示されたにすぎないと強調する。ただ、同氏は「さらに長期にわたる追跡を行う必要がある」としながらも、「今回の研究では、同ワクチンが導入された2006年以降、米国では0~4歳児における1型糖尿病の発症率は毎年3.4%減少していることも示された」と説明している。

米疾病対策センター(CDC)は、ロタウイルスワクチンについては、生後15週未満で初回接種は済ませ、その後、生後8カ月を迎える前に全ての接種を終了するよう推奨している。なお、同ワクチンは皮下接種ではなく、口から飲む経口接種が必要になる。

今年初めには、2007年にロタウイルスワクチンを導入したオーストラリアで行われた研究でも、同様の結果が示されている(JAMA Pediatrics 2019; 173: 280-282)。また、Rogers氏は、米国の乳幼児全員がロタウイルスワクチンを完全に接種すると、1型糖尿病の発症を10万人当たり8人予防できると推計している。

ただし、米国では現在、乳幼児の4人に1人が推奨される回数のロタウイルスワクチンを完全には接種していない。Rogers氏らは、同ワクチンを完全に接種すると、ロタウイルス感染症による入院リスクを94%低減できるとして、「推奨されるワクチンの用法、用量を守ることが重要だ」と強調する。

さらに、Rogers氏は「ロタウイルスワクチンが導入された当時に接種した子どもは小学生となり、1型糖尿病が最も見つかりやすい年代になっている。今後、新たに1型糖尿病を発症する子どもは減少していくことが期待されるが、その実現はワクチン接種を徹底できるかどうかにかかっている」と述べている。(HealthDay News 2019年6月14日)

https://consumer.healthday.com/diabetes-information-10/type-i-diabetes-news-182/common-infant-vaccine-may-also-shield-kids-from-type-1-diabetes-747408.html

Copyright © 2019 HealthDay. All rights reserved.

世界中の河川で抗菌薬汚染の恐れ、英大学調査

世界各地の河川では、抗菌薬による汚染が深刻化していることが、ヨーク大学環境科学教授のAlistair Boxall氏らの調査で明らかになった。環境安全基準の300倍に上る濃度の抗菌薬が検出された河川もあったという。同氏は、世界中の河川で抗菌薬による汚染が深刻化していることを実証した今回の調査結果は「驚きと同時に懸念を与えるものだ」とし、不適切な抗菌薬使用に警鐘を鳴らしている。研究結果は、環境毒性化学会(SETAC、5月26~30日、フィンランド・ヘルシンキ)で発表された。
“世界中の河川で抗菌薬汚染の恐れ、英大学調査” の続きを読む

脳梗塞患者の脳内に口腔常在菌を発見、米研究

通常は口腔内にある細菌が、脳梗塞患者の脳内で発見されたという研究結果を、タンペレ大学(フィンランド)法医学部のOlli Patrakka氏らが「Journal of the American Heart Association」6月4日号に発表した。口腔常在菌は、脳卒中などの脳血管疾患の発症に関与している可能性があるという。
“脳梗塞患者の脳内に口腔常在菌を発見、米研究” の続きを読む

人獣共通感染症「Q熱」の脅威は予想以上の可能性

人獣共通感染症の一つである「Q熱」という病名は、一般にあまり知られていない。しかし、これまで考えられていたよりもQ熱の致死率は高く、人間にとって予想以上の脅威となっている可能性があるという研究結果が、「American Journal of Tropical Medicine and Hygiene」5月20日オンライン版に発表された。
“人獣共通感染症「Q熱」の脅威は予想以上の可能性” の続きを読む

電子タバコの使用でインフル感染リスク増?

インフルエンザウイルスへの感染を防ぐには、咳やくしゃみをしている人から遠ざかる以外にも、電子タバコの使用をやめた方がよいかもしれない。米ノースカロライナ大学チャペルヒル校環境医学・喘息・肺生物学センターのMeghan Rebuli氏らが実施した小規模研究で、紙巻きタバコや電子タバコを使用する人では、喫煙しない人と比べて免疫反応に変化が生じ、インフルエンザに罹患しやすいことが分かった。特に電子タバコを使用すると、男性よりも女性の方がインフルエンザに罹りやすい可能性があるという。研究結果の詳細は、米国胸部学会(ATS 2019、5月17~22日、米ダラス)で発表された。
“電子タバコの使用でインフル感染リスク増?” の続きを読む