中年層の多くが医療保険に不安を感じる、米調査

リタイアを間近に控えた中年層では、医療保険に不安を抱いている人が多いことが、全米で実施された加齢に関する世論調査(National Poll on Healthy Aging)から明らかになった。調査では、50~64歳の男女の約半数が、退職後に医療保険の加入料を続けて支払える自信が「全くない」または「ほとんどない」と回答したほか、4人に1人以上は翌年分の加入料の支払いにさえ不安を感じていることが分かった。

全米退職者協会(AARP)と米ミシガン大学付属の医療施設であるミシガン・メディシンが助成した今回の調査では、メディケアの加入資格を得られる65歳に満たない中年層に着目。2018年の秋に、全米の50~64歳の成人1,000人超を対象に実施された。

調査では、医療保険への不安から、リタイアする年齢が近づくにつれてキャリアの面でも安全な道を選ぶようになる人が多いことも分かった。例えば、50~64歳の5人に1人は、勤務先が提供する医療保険に加入し続けたいという理由だけで、転職や退職よりも現在の仕事を続けることを選んでいた。

また、今回の調査を率いたミシガン・メディシンのRenuka Tipirneni氏は、医療保険改革法(ACA、通称オバマケア)やメディケア、メディケイドの制度改革に関する政府の動向を報じるニュースに注目していると回答した人の多さに驚いたという。調査では、回答者の約70%が政府の制度改革により、自分の加入する保険に影響が出る可能性を懸念していることも明らかになった。

専門家からは、オバマケアをめぐる法的な動きが続いていることが、多くの人たちを不安に陥れている要因ではないかとの声も上がっている。共和党が主導する議会は昨年、オバマケアの廃止には失敗したが、医療保険未加入者に課す罰則は廃止された。それに伴い、12月にはテキサス州の連邦地裁が、オバマケアは違憲との判決を下した。ただし、この判決が上訴されている間はオバマケアが無効になることはない。

医療サービスの消費者団体Families USAのエグゼクティブ・ディレクターを務めるFrederick Isasi氏は、医療保険や経済的な保障を手に入れられるにもかかわらず、そのことを知らない家庭がいまだに多いことを指摘。「各家庭の医療保険をアシストする支援者や支援組織に投じられていた資金を削減することにしたドナルド・トランプ大統領の決断も、混乱をもたらす要因となった」と説明している。

さらに、この春、一部の州で“junk insurance(ジャンク保険)”とも呼ばれる保険プランの販売が許可される見通しだ。このことも状況の不透明化につながると、Isasi氏は指摘する。こうした保険プランは、保険料は低額だがカバーされる内容が限られており、同氏は「加入者は、薬の処方や入院といった基本的な医療サービスでさえカバーされていないことに驚くだろう」と懸念を示している。

Tipirneni氏は「医療保険に対する不安を解消するには、賢い消費者になることだ」と強調。さまざまな保険プランの詳しい内容を見比べて判断することを勧めている。(HealthDay News 2019年1月3日)

https://consumer.healthday.com/public-health-information-30/misc-insurance-news-424/many-middle-aged-americans-worried-about-health-insurance-poll-741007.html

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